たまには日本映画を。『陽暉楼』と愛猫たち。

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映画の感想

「こんばんは。 キスケです。」




「おとーさん、さっきからどこ見てるのかな?ぼくがいるのに…




私たちは、U-Nextで映画を探してました。
「還魂:光と影」を待つ間、アニメだけじゃなく映画も観てたのです。

趣向を変えて日本映画でいこうと決め、さんざん悩んだ結果…夫が「五社英雄ごしゃひでお監督の映画でもええで♪」と私側に寄せてくれた。


にゃん達は・・・

「おさかな生活」を並んで食す。


「おにーちゃん、これ美味しいね♡」




五社英雄作品の中でもチョイスを迷いましたが・・・

結果、これに決定。



陽暉楼』(1983年)。


西日本一、高知こうち随一を誇る遊郭ゆうかく陽暉楼」を舞台にしたドロっドロ愛憎劇で、五社英雄作品を観る醍醐味でもある<女の情念>がたっぷり詰まった濃厚なる人情映画。
逃れようのない運命を受け入れ勇壮に生きる女、曲げられぬ信念を抱きながらも命懸けで懺悔する男。

壮絶な代償で得た<一瞬の輝き>は薄情なほど儚く、それが故に美しくもある。。
そんな世界観。


女衒ぜげんを生業とするジゴロ、勝造(緒形拳)の生き様・所業が3人の女の人生を狂わせる。
駆け落ちした人気娘義太夫むすめぎだゆうの呂鶴、その娘でNo.1芸妓の桃若、現在囲っている愛人の珠子。

腕っぷしが強くてカリスマ性もあるんだけど、仕事にも人生にも独自の流儀・・・・・があるが故に一匹狼。
極道組織からの「後ろ盾になってやるぞプラン」も華麗にスルーww。
この生き様が恨みを買う。


幼い頃に母を殺され、父(勝造)本人の導きで芸子の世界に身を投じた桃若。
「母が殺されたのは父のせい。」…勝造の追っ手に殺された母を痛ましく思いつつ、その身を削ってNo.1芸妓にまで登り詰めた。
憎き父・・・の血筋であろう「一匹癖」で周囲から冷酷女れいこくおんな扱いされているのは…まさに皮肉でしかない。


しかし艶麗えんれいだったなぁ。
色っぽかったなぁ、池上季実子。

もともと犬猿の仲だった好敵手、珠子にしか見せなかったもろさ、弱さ、泣きっ面。
愛する男にですら<心の一線>を超えさせなかったのに。


珠子を演じた浅野温子、最高でした!
蓮っ葉で喧嘩っ早く、人生の勝者になる為なら何だってする珠子。
桃若との取っ組み合いのケンカも過剰に激しい、激しいんだけど…何故だかそこに<純粋>を感じさせる不思議。



いつしか耐え忍び、癒す女へと成長していくんだけど
その過程をタマらなく愛おしく演じ切っている。



凄い迫力じゃないですか!?
倍賞美津子!!
陽暉楼の女将で元芸妓、そして勝造の元恋人。


勝造が人生を狂わせた呂鶴、桃若、珠子…そして彼らの胸の内まで総て知ってる女。
冷酷でやり手。…だからこそ似た者同士の勝造とも盟友でいられた。
才能を見込めば元恋人の娘・・・・・であろうが関係ない。
No.1芸妓にまでしっかり育て上げる。

夫の愛人を瞬殺?した銭湯での戦闘シーンも圧巻の迫力でした。


そして、土瓶を温もらせお新香茶漬けすする仕草も粋だった♡
(食べたくなったよww)


あと、こーゆー煙草の仕草、最近の映画ではあまり見られないですよね。
カッコいい。



勝造を演じた緒形拳のカリスマ性はもの凄かった。
これぞ湿り気眼差し!



この風格を出せる俳優、今後現れるだろうか?
・・・現れて欲しいけども。



ということで・・。

たまには日本映画を。『陽暉楼』と愛猫たち。をお送りいたしました。




「むにゃー。」


「おわったの?」


たまには古き過激かげきな日本映画も良いですね。

しっぽり堪能できました♡

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コメント

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